〜腰の症例報告〜
ここは当院に来られたクライアント様の症例をご報告させて頂きます。
皆様の来院のきっかけになればと思います。
またそのご本人が見られた時に、こんな事をされてたんだと理解が深まっていただければ幸いです。
*腰の問題も原因が多く、多岐に渡ります。骨盤、股関節、腰椎がバランスを取りながら動く所なので可動域が広く、他の部位の代償をする部位なので腰痛が多くなる要因になってしまいます。
<こんな原因が考えられます>
・筋骨格系の問題
横座り、長時間のデスクワーク、ソファに寄っかかって座る、重いものを持つ、草むしり、などにより骨盤・腰部が後傾、前傾、捻れたりする。長期に負荷をかけると少年期は分離症、青年期はすべり症なども起こす。胸郭(肋骨)と腹腔(腰部)の捻れでも起こります。
・ストレスの問題
ストレスと腰の痛み?と思われるかもしれませんが、非常に多いです。ストレスに抵抗しているような時は神経系の興奮により腰部は伸展します。それを過ぎると鬱状態になり屈曲してきます。ぎっくり腰は腰部の伸展と回旋が起こった時に発症する事が多いです。
・内臓の問題
腸内環境が悪い方で、腸間膜根の緊張などにより腰部骨盤が捻れ、症状が出ます。骨盤内臓器(膀胱、子宮)の位置異常などにより起こるケースも多いです。この周辺の膜を正常にしておくと生理痛も寛解し、膜で連結している首の痛みも軽くなる事が多いです。
・足の問題
足は立位になった時に体を支えるのに先ず大事な支持組織になりますが、ここの不具合や感覚低下などがあると足部でのバランスが悪くなり、次に支えるのは股関節に移行します。それで過剰に臀筋群が緊張し腰の問題を出します。
・眼・顎の問題
片眼視になっていたり、顎関節症などがあると上部頚椎が歪みます。腰部と頚部は連動していて頚部が捻れるとそれに対応する腰部も捻れ、腰の問題を出します。
01
腰は色々な身体の部位の不調をカバーしてくれる所です。だから腰痛が多いのです。
(腰痛の原因は顔面と首?!😱)
50代 男性
酷いぎっくり腰で来院。歩くのも座っているのも、寝返り、立ち座りで痛い。
今まで何回もぎっくり腰に近い状態になったそうですが、その度、なんとか我慢して来たそうです😢(これに関しては次に詳しく書きます。)
腰部を触診するとかなり左回旋に捻れ、前方に腰椎が突っ込んだ感じで酷い「反り腰」になっております。
ぎっくり腰の大半は「腰部の反り腰+捻れ」が原因になります。
皆さんも棒状の物を壊そうと思った時に無意識にやる事は、先ずは曲げ伸ばしのストレスをかけ、それでダメなら捻ろうとすると思うのですが、、その原理で悪くなっていきます。
腰が伸展してしまう原因は色々有ります。
・ストレスによる脳、神経系の緊張→硬膜が緊張する
・胸部の後弯が酷いために代償で腰が前に反る(スウェーバック姿勢)
・長時間の座位姿勢により体幹前面の筋が硬くなる。
・内臓の問題(肝臓、腸間膜など)etc、、、
沢山原因が考えられますが、この方色々とお忙しい方でストレスが多かった様です。
そして捻れはどこから来ているのかを見ていくと、、
頚部がかなり捻れていましたが、頭蓋骨を触るとこれまたかなり捻れている!!
よ〜く見ていくと鼻骨👃が曲がっている!
何か過去に外傷がなかったか問診すると、学生時代に購買部で混雑した中で、振り向いた瞬間に他の学生の肘が思いっきり入って鼻を骨折したとのこと。
それなりに骨はくっつきましたが、捻れたままで過ごして来た様です。頭蓋骨が捻れるとそれに伴って頚部が捻れ、頚部が捻れるとバランスを取るために腰部が捻れると言うことになります。
今回この方以外にも60代男性、40代男性でも同じ様な顔面・頭部に外傷を負った方がいました。
この方は少し時間がかかりましたが、
・BASE、頭蓋療法による脳のリセット。
・鼻骨をはじめ頭蓋骨全体の矯正。
・骨格筋、膜の調整
などで良くなりました。
皆さんも立って腰に手を当てて回してもらうとわかりますが、股関節も含め非常に可動域の大きなエリアになります。
つまり、他に捻じれやズレが生じた時に、腰部は代償をしやすい所なのです。だから腰痛が多いのです。
腰痛の方は先ずどこが原因で痛みが出ているのかを明確にする必要があります!
02
ぎっくり腰+足の痺れ🫢
長年の蓄積で歩くのも座るのもしんどいです。
(オステオパシー+HOLOSPIAで改善)
40代 男性 介護職
ぎっくり腰様症状(腰部の曲げ伸ばしほとんど出来ない。立ち上がり、寝返りかなりしんどい)+右下肢後側の痺れ
今まで何回もぎっくり腰になったが、整形外科で湿布をしてもらったり、我慢したりして来た。
あまり根本的な施術は受けて来ていない様子。
触診にて下部腰椎はかなりハイパーモビリティ(過剰可動性)でグラグラ状態😭 骨盤の関節(仙腸関節、恥骨結合にもかなりズレがある)
睡眠、栄養状態も問題があったので、ここは指導させていただきました。
長年かけて根本的なアプローチを行わないと、症状はどんどん酷くなってきます。つまり頻回に同じ症状を繰り返し徐々に悪化し、段々と症状が現れるその頻度が短くなってきます。
そうすると、「組織崩壊」が起きてしまいます。
つまり、靭帯が伸びたり(伸びた靭帯は元に戻りません)、骨が変形してきたり、半月板(膝)や椎間板(首・腰)が損傷したり、病気になったりして来てしまいます。
最初は機能的な問題で済んでいたのですが、もう病気の範囲に入ってしまうのです。
その範囲に入ってしまったら、「手術」という選択になって来てしまいますので、どうかお早めに機能的な問題のうちに施術に来てくださいね!
腰の場合、あまり酷く下部腰椎に負荷がかかり続けると、「腰椎すべり症」と言う状態になり手術適応になる可能性もあります。
こういう方は、オステオパシーや今学んでいるHOLOSPIAという手技が適しています。
非常に軽いタッチで、自然治癒力を引き出しながら行なっていきます。
この方3ヶ月ほど来院して頂いてますが、大夫歩き方も良くなり痺れも落ち着いて来ました。
この方はもう少し施術が必要そうです。
はちや整形外科病院HPより引用
03
腰が痛くて寝ていられない。
右足も痺れる。
内臓性の腰痛。お酒と甘い物の摂り過ぎ
(内臓マニュピレーションと筋膜療法)
50代 男性
以前から腰は痛かったが、この1週間前からかなり辛くなって、今は寝転がるのも辛く、右脚の外側がジンジン痺れる。という訴え。
待合室にいる時から唸り声をずっと上げられてました😅
先ず、高周波をかけるので寝ましょうかと言うと、
「痛くて寝ていられない。」
と言うことで座って高周波をかけます。
施術に入って歩いてもらうと全然右脚には荷重出来ません。
かなり体も曲がっていますが、問診をしていくとアルコールと甘い物の過剰摂取がありました。
毎日焼酎を瓶半分くらい飲むのと😱、チョコレートやポテトチップスなどのスナック菓子もかなりお食べになってます。
後はコーヒーも多い!特に微糖を飲んでいらっしゃいました。毎日4本!
飲み物での糖分摂取は血糖値が爆上がりして「血糖値スパイク」を起こすので要注意です!この1時間後くらいに低血糖を起こすので、その時に交感神経もアドレナリン系のホルモンも過剰に働くことになります。
あまり酒飲みの方で、甘い物を摂る方は珍しいのですが。
この方は先ず座った状態で左右脳のバランスをできるだけ取って、先ず寝られる様に筋膜の施術をしていきます。
腰部と臀部から下肢外側のエリアの筋がガチガチに固まって血流不良と滑走性がありません。
トリガーポイント(深い凝り)も多数あったので、それを丁寧に取っていきます。
が、ここで更なる注文が、、、😭
「先生、明日どうしても福岡まで車で行かなきゃいけない」
「えーーーーーー!!無理でしょう」
でも何とかしてやろうと言う治療家魂に火が付きます!
筋膜療法をかなりやってから歩いてもらうと、
「大夫歩ける!」
とのこと。これから寝れる様になったので、骨格の矯正と内臓マニュピレーションを行います。
・門脈(肝臓)のリリース
・胃の調整
・胆嚢の調整
・腸間膜の調整(肝臓が悪い場合は腸も悪い場合が多いです)
・十二指腸の調整
・腎臓の調整
これにプラスで鍼治療と末梢神経を活性化する電気もしました。
などをやると大夫真っ直ぐになって、痛みも取れて来ました。
「どうですか?」と聞くと
「あ〜かなり痛くないです!明日行けそうや。」
内臓系で長期に渡ってあまり体に良くない物を摂取していると、血行不良が顕著になり、激痛を伴う事が多いです。
かかった時間は通常の3倍の時間!でも料金は2倍の料金😭笑
ただこの方、次回の施術予約はすぐにキャンセルの電話がありました。
早く治し過ぎるのも本当はご本人の為にならないんです。
痛みが出た時は、ご自分の生活習慣や食習慣を省みる良い機会なのです。
そしてそこで習慣を変えられなかった方はまた同じことを繰り返しますが、そうやって病気のエリアに入っていくことになります。
よっぽどのどうしてもやらなければならない用事がある時以外は、こういう施術は致しませんので、皆様もどうか早めにいらしてください🙇
04
2年前から陸上の練習をすると右の腰が痛い。どこへ行っても良くならない。
体は全て連動しています。運動性機能連鎖を考えましょう。
(何が原因かを考察する力が大事)
17歳 女性 陸上部
2年前から陸上の短距離練習をしていると右の腰が痛くなる。
色々な治療をしたが良くならない。痛みを我慢しながらやってきた。
痛い部位を確認すると右腰〜右臀部まで。
歩行を見ると🚶右に傾いて歩く
→右の腰が痛いのに右に傾いて歩いている訳です!
おかしいと思いませんか?
通常、痛い側には荷重しないで歩きますよね?
この場合はどうしても右に荷重しなければならない理由があるのです。
こう言う場合は反対側を見ます。
両方片足立ちをしてもらうと、左脚荷重でかなりグラつきます。
「何か左足怪我をしたことない?」と聞くと
「何回も捻挫しました。左足の感覚が上手く感じられないです。」とのこと。
診断としては想定通りのビンゴなので、左足の機能回復を促していきます。
触診するとやはりかなり左足首グラグラです。
この場合
・関節のアライメントの修正
・筋肉(筋力・筋の反応力)の正常化
・足底アーチの正常化
・巧緻運動性
・片脚でのバランス感覚
・体幹筋との連動性
などを回復させていくと、3回程で2年間の痛みは無くなりました。
彼女はとてもストイックで、私が出した宿題エクササイズをしっかりやってくれたお陰で治りが早かったですね。
早く治すためにはご本人のご協力も非常に重要です。
施術は治療家と患者のコラボレーションなので、お互いの協力体制が🤝しっかりしていないと上手く進みません。
2年間状態が悪かったので、この方の場合は少し経過観察が必要ですね。
05
ニッテン配合飼料より引用
サッカーをしていると右腰が痛む。
特に何もしていないのに、、
(摂取する栄養は選びましょう+現代っ子の多くは眼👀の問題があります)
14歳 男の子 サッカー部
3週間前から右の腰が痛く、最初はサッカーの練習をすると痛かったが、段々と何もしなくても痛くなって来た。
軽いぎっくり腰の様な感じ。
初診時寝返り、起き上がりもきつそうな感じ。
体もかなり右に傾いています。
色々問診検査を進めていくと、大きく引っかかったのが栄養と眼でした。
食生活を聞くと朝はパン🥐。菓子パンも食べる。
甘いお菓子もよく食べる。
ジュースもよく飲むとの事。
小麦に入っているタンパク質「グルテン」は要注意です。小麦を水と練った時にもちもちした感じになるやつです。
これは人によりますが、腸内の粘膜に張り付き炎症を起こします。
いわゆる「リーキーガット(腸漏れ症候群)」を起こします。
リーキーガットになると腸の粘膜が炎症により広がり、「タイトジャンクション」と言われている腸の防御機構が破綻し、未消化のタンパク質や、細菌群なども沢山体内に入って来てしまいます。
そういった物を全て免疫系が攻撃し出すので、全身で「慢性炎症」が起こります。
これがアレルギーになったり、もっと進むと膠原病(自己免疫疾患)などに繋がると言われています。
パン、麺類、粉物(お好み焼きなど)、揚げ物などの取り過ぎには注意しましょう。
この状態になると右の盲腸付近が硬くなり、骨盤が捻れ右半身に緊張が出てきます。
腸が悪くなると血管で繋がっている肝臓も悪くなります。
ここでは内臓マニュピレーションが著効を示します。
内臓マニュピレーションにより、腸間膜、肝臓、腹膜の緊張が緩み、骨盤が正常な状態になりました。
当然、食生活も和食系にシフトしてもらいました。
そしてもう一つ。彼はよくゲーム、携帯でのYouTubeを毎日3時間くらいは見るらしく、利き眼である右眼で単眼視をしていました。
この場合身体の重心は右に固定化されてしまいます。
これはビジョントレーニングで正常化できました。
4回程の施術でサッカー復帰出来ました。
今回は「現代病」と言ってもいいと思いますが、
飽食の時代の「栄養」の問題と、
デジタルデバイス過剰の「眼」の問題
で改善した症例でした。
06