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〜膝の症例報告〜
ここは当院に来られたクライアント様の症例をご報告させて頂きます。
皆様の来院のきっかけになればと思います。
またそのご本人が見られた時に、こんな事をされてたんだと理解が深まっていただければ幸いです。
*膝の問題は先ず上下の関節の影響を多大に受ける関節です。基本的に回旋の動きも多少ありますが、ほぼ屈曲ー伸展の動きになるので捻れに対して弱い側面があります。
<こんな原因が考えられます>
・筋骨格系の問題
膝は簡単に言うと「雑巾の理論」。可動域の少ない膝の上下の関節=股関節、足関節は非常に自由度が高く損傷、機能不全が起き易い所です。足首の捻挫を経験した事がある人は多いと思います。特に日本人は床に座る習慣がある民族なので、股関節、足関節、下腿部が捻れ易いです。バランスを取るため股関節と足関節が逆に捻れると膝にかなりストレスがかかる事になります。各部位の細かい可動域や感覚、筋力を正常にする必要があります。
・関節軟骨(半月板)の問題
高齢者の方はあまりに膝の変形がひどくなると、軟骨系の問題が出てきます。腫れがひどい場合はしっかり固定しながら色々な箇所を正常化していくと良くなります。大事なのは投薬のみでリハビリ不足が関節の変形に繋がるようです。変形しないようにする事が大事で早い人で5〜60代からのケアが必要です。
・体が傾いている問題:体が傾いたままで気づかずに生活されている方がいらっしゃいます。当然傾いた側に重
心がかかるのでそちらが痛くなることも多いですが、反対側は捻れベクトルが入ってくるので反対側が痛くなるケースもあります。これは内臓や、三半規管(バランス系)、顎関節の問題が考えられます。
01
左膝の痛み。15年以上前から😣
ヒアルロン酸沢山打ったのに、、
(変形性膝関節症は感覚、運動、バランス、そして骨のリモデリング)
70代 女性 変形性膝関節症
15年以上前から両膝(特に左)が痛く、歩く事が困難。
特に歩き始めが直ぐに足が出ない。
2年前から整形外科でヒアルロン酸を週1回ペースで打つも痛み変わらず、
「何回打ったか分からない」と仰ってました。
リハビリをしていたそうですが、、、
初診時に歩行を見させて頂くと痛みと足部感覚の低さ、運動機能があまり上手く使えていないのがよく分かります。
色々検査をして
・足底感覚低下
・脚部の位置覚低下
・筋機能低下
・バランス感覚低下
・小脳機能のアンバランス
などがありました。
身体中どこでもそうですが、色々な機能が正常に働いていない場合、関節や骨に負担がかかり続けます。
その結果体は「骨増殖」を促して骨の体積を大きくしてその負担に対して適応しようとします。
→それが骨の変形に繋がって「変形性膝関節症」になってしまいます。
つまり、悪い習慣をやめて、早め早めに関節位置とか、筋力、感覚などを正常にしておけばこの様なリスクは遠ざける事が可能です。
この方の場合、足部感覚(足趾、足底の感覚、アーチ機能など)を向上させていきます。
脚全体の骨格のアライメントを正常にして、筋力、筋の反応力を上げていきます。
その上で全身のバランス感覚、小脳機能のアンバランスを調整し、機能向上を促す施術をしていくと、2ヶ月ほどで痛みはほぼ無くなりました。
後は立ち上がった後の1秒間がスッと動かないので、そこを何とかして行きます。
オステオパシーという手技には「骨のリモデリング(骨を正常な形態に戻す)」という効果もあるとされているので、若い時の様な膝には戻りませんが、少しずつ良い刺激を積み重ねることによって、
「前より真っ直ぐなって来たね!」と喜ばれる方は多いです。
膝は単一関節で、周りに支える組織がないエリアになるので、不調になるとADL(日常生活動作)が下がりやすいところです。
痛みが出たら早めに体の機能改善をしましょう!
02
しゃがむと両膝が痛い
(浮指は万病の元)
50代 女性
しゃがんだり立ち上がる時に両膝が痛い。
定期的に来て頂いているこの方、よく足の色々な所が痛くなります。
踵だったり、足の指だったり、足の甲の外側だったり。
今回のこの訴えも、特に原因らしき外傷はありません。
いきなり両足痛くなるという事は、体のセンターラインに問題があるか、いつもの体の癖が考えられます。
基本的にこの方「浮指」があります。
浮指とは?普通に地面に足が接している状態で1〜数本の指、もしくは全てが地面から浮いている状態の事を指します。
足底部の感覚は、姿勢を維持する上で非常に重要な情報を脳へと入力しています。
特に足の指は感覚神経の分布も非常に多く、地面接地していなければならない部位です。
なので、足の指が接地していないとバランスが悪くなって、肩や腰回りに異常な緊張をもたらします。
そして、指が浮く事で、重心が後重心になるので後ろにひっくり返らない様に上半身は前に重心をかける「猫背」の姿勢になりやすいです。
浮指の原因は運動不足や、ブカブカの靴を履く事だと言われています。
しっかり前足部をホールドしてくれる靴を履いたり、靴紐をしっかり絞めて履きましょう!!
この方は先ず、足の指の可動域を増やして、足趾、足底部、足関節の筋の反応力を上げて行きます。
その上でバランスが悪くなると人間は自然に足を外側に開き安定させようとしますので、膝関節で大腿骨に対して下腿骨が外側に捻れていました。
実は膝が曲がる時は下腿骨が内側に捻れながら屈曲していくのです!
だから下腿骨が外に捩れると曲がらなくなるのです。
これら脚全体の関節のアライメントを整えて、しゃがんででもらうと
「痛くない!!」
と言ってもらえました。
元々、足趾や足底のトレーニンググッズは渡してあるので
「それをやって下さいね。」というと
「最近全然やれてませんでした〜。」とのこと。
足の裏、足の指は非常に重要な部位になりますので、私は毎日2分ほどですがトレーニングを欠かしません。
皆さんも是非やられると良いですよ!
03
両膝の痛みと足のだるさ
(栄養も関係します!)
60代 女性 +70代 男性
今回はお二人、同じ様な症状だったので上げさせて頂きます。
お二人とも何年も前から膝が痛く女性は2年前から、男性は15年前から痛かったそうです。
お二人とも膝にヒアルロン酸注射をしていたが良くならず、家族知人の紹介で当院へいらっしゃいました。
お二人とも膝の変形も酷く、膝が伸びなくなっています。
早速、関節のアライメント、筋力・筋の反応力、膝下の感覚などをチェックすると軒並み機能低下起こしています。
その辺りを回復させると日に日に痛みが軽減して行きます。
お二人とも変形がなかなかなので、リモデリングに少しお時間が必要です。
所でお二人ともお仕事をされていますが、午後になると足全体の怠さも出てくる様です。
これに関して問診を進めると「甘い物の過剰摂取」がありました。お菓子、ジュースをあまり気にしないでかなり取っていたようです。
女性の方は血糖値もかなり高めです。
健康の第一歩は先ずは「血糖コントロール」をする事です。
血糖値が急激に上がる砂糖が入ったものをちょこちょこ摂取すると、高血糖→低血糖→高血糖→低血糖を繰り返し、低血糖時に交感神経とアドレナリン系のホルモンが爆上がりするために疲れやすい身体になって行きます。
また、砂糖は腸内の悪玉菌の餌になり、腸内環境を悪化させます。すると身体中で「慢性炎症」を引き起こすため、その炎症が膝関節炎を引き起こしやすくもなりますので、要注意なのです!
お二人ともかなり甘い物を減らしてくれて、かなり怠さも取れてきました。
「膝と砂糖」結び付かなかったかもしれませんが、実は関節炎を起こしやすい方、疲れやすい方は気をつけた方が良いのです。
04
前十字靭帯を何故痛めるのか?
(ニーイン・トゥーアウトを覚えましょう!)
今回は当院へいらした方の症例では無いのですが、よく遭遇して大怪我に繋がるパターンなので紹介しておきます。
私は毎週水曜日、夜にサッカーの練習へ行っています。
ある日練習に参加すると40代の方から
「松本さん、膝が痛いんですけど、、」
と相談されました。
膝を触診すると前方に脛骨が少し緩くなっています。
腫れも少しあります。
膝を片足立ちで屈曲すると、つま先が外側に向き、膝が内側に入る「ニーイン・トゥーアウト」という状態になっていました。
このパターンは前十字靭帯を損傷しやすくなります。
外だったのでしっかりは見ていませんが、関節のアライメントと、色んな筋力が落ちていました。
そんなに酷く無いのでしっかり適切な治療が出来れば、早期の復帰も期待できると思います。
当院では患者様には必ずチェックして、高齢でも治せるだけ治します。
特にスポーツ選手はこれは治しておかないと、前十字靭帯断裂という大怪我に繋がってしまうので、ここのチェックは最重要なのです。
今回は特に怪我をしたような外傷もなく、関節が曲がった状態を継続して負荷がかかり続けたことによる慢性的な損傷だと言えます。
特に思春期の女の子は生理中に靭帯が緩みますので、普段からしっかりチェックを怠らない様にするべきです(バスケット部の子は注意して!)。
05
ヒアルロン酸注射について調べてみました。
(お医者様からの意外な意見が!😱)
実は膝の痛みが良くならないと沢山の患者様がいらっしゃいます。
皆さん、
「ヒアルロン酸注射を打っていたが良くならない。」
とおっしゃられます。
その後身体の機能的な部分をみると、改善点が山程あります。
あまりにこういう方が多いので、
ヒアルロン酸注射ってどんな成分が入っているのだろう?と思い、自分なりに調べてみました。
簡単に言うと、ヒアルロン酸と塩と添加剤のみでした。
痛み止めの成分なども入っているのかと思いましたが、入っていませんでした。
添加剤はその素材の安定性や物理状態を改善するために入っているもので、人体を良くする物ではありません。
色々調べると、膝関節症クリニックという膝専門のお医者さんのグループでは
・関節の動きを良くし、炎症を鎮める。軟骨を保護する。
・但し根本治療ではなく、長期に使用すると効果は落ちてくる。
・日本より10年進んでいると言われている、アメリカの整形外科学会(AAOS)では推奨しない。
とのことでした。
私の理解としましては、
・短期で使うのは良いがそれで改善に向かわない場合は継続するべきではない。
・やはりまだ患者様の中にある機能を最大限に正常に戻すことをしてあげないと改善に繋がらない。
・何をしても改善しなければ人工関節の手術を。
ということでしょうか。
皆さんはどう考えられますか?
今一度しっかり考える時期に来ていると思います。
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