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執筆者の写真Yasuhiro Mastumoto

足の外傷シリーズ3 足部・下肢の感覚は大丈夫ですか?(皮膚感覚編)

下肢(足趾、足関節、膝関節、股関節など)のケガの後、しっかりとしたケアをしていないと感覚異常が起こる事が珍しくありません。


ホームページ内でも書いてありますが、人間の神経機能は脳への入力(感覚)と、脳からの出力(運動)の繰り返しで正常を保ちます。


その際、やはり正常な感覚入力がとても大事になります。感覚が正常に潤沢に脳に入らないと脳が適切な運動出力を出せないからです。


では感覚にはどんな物があるのか?


大まかにはこんな感じですが、今回のターゲットは体性感覚の中の「皮膚感覚」です。


もう少し分かりやすく書くとこんな感じ。

そして、体性感覚はこんな感じに分かれます。



皮膚感覚には

①触覚=触れた感覚

②圧覚=圧迫された感覚

③温覚=暖かい、熱い感覚

④冷覚=冷たい感覚

⑤痛覚=痛みの感覚

などがあります。    そして圧倒的に一番数が多いのは痛覚の受容器!


痛覚は普通に歩いている時も少しの細胞が反応し、「痛み」とまで認識しないレベルで脳に伝達し、地面の状態、傾斜具合、滑り感などを伝えます。


人間が痛いと感じなくても痛覚細胞は働いているのです。



もう一つ重要なのは神経の速度です!


速度が速い=神経繊維が太い。

速度が遅い=神経繊維が細い。という事になります。


これがなぜ大事かというとケガの治療などが適切に受けれていない(骨格の位置を治していない。固定が不十分でグラグラ。筋肉の反射を正常にしていない。)と、筋肉などが硬いままになり慢性的な血流障害を起こします。


血流障害が続くと最初に細い神経に生存危機が訪れます。太い神経は丈夫なので多少の血流障害は乗り切れます。


神経は生存が危なくなると「自己発火」という自ら信号を出しやすい状態になります。

この時神経線維が細く、数も圧倒的に多い「痛覚」の神経が自己発火すると「シビレ」という状態になります。


なんかピリピリするとか、ジーンとするとか違和感が出てきます。


足の悪い高齢者に多いのは「足の裏にいつも何かくっついている」「いつも石の上を歩いている感じ」など異常感覚が出てきます。


その時期をもほっておくと更に血流低下が進み「知覚鈍麻」=痛みを感じない、という状態になります。特にこれは足底で起こっている事が多いです。


つまり、体で最初に地面に接する所から正常に感覚信号が脳へ伝わっていないのです!


この状態になると脳は情報が満足に入ってこないので、どこにどんな感じで運動指令を出して良いか分からなくなります。


すると過剰にお尻や、太腿、体幹、肩、首の筋肉が働くようになり、これが膝痛、腰痛、坐骨神経痛、肩こり、五十肩、頭痛などに繋がっていきます。


私の経験上、下肢が問題でいろいろな問題が出ているケースは非常に多いです。


湿布だけとか、痛み止め薬、ヒアルロン酸注射などはその場しのぎにしかなりません。


怪我をしたり、生活習慣が悪く(運動不足、座り方不良、悪い靴など)慢性的に下肢に違和感がある方は、早めに原因を突き止めてくれる信頼のおける治療院へ行かれる事をお勧めします。

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